無料ブログはココログ

ウェブページ

今さら日イのはてな

« Delfiチョコレートがシンガポールへ | トップページ | インドネシアEV社会へ急進 »

2021年1月 5日 (火)

オムニバス法の短絡的評価

20210105-2オムニバス法の合憲性に陰りが出て来た。先月末だったか、インドネシアの300人にも上る学者・識者が法律制定の拒否連盟を作って動き出したのである。
このオムニバス法にはインドネシアを良く知る外国識者も歓迎するいくつかの改定もあったがそれだけで喜んでいいものだろうか。
例えばその一つは、新設企業の生産開始前の資本財以外の仕入れ税のクレジットが、現法では出来なかったものが出来るように改定された(販売活動開始前の資本財以外の課税取引による仮払VATが控除可能)ものである。それは一般国では当たり前の話で、このオムニバス法の機会を待つことなく、さっさと改めて遡って元に戻しておくべきことであったのである。

上で元に戻すとは、これは2009年に資本財以外の仕入れ税が控除できなくなったのであるが語気を強めれば、それその時の改定自体が悪法で、税務が仕組んだ罠でもあったと言える。
2009年の改定は追加で、条文2条の2項にわざわざ枝番迄使って、2a項として資本財はクレジット出来ると肯定表現で受け入れ、そして次の3項から7項までの長い条文のあと、8項に飛んでその細目最後の最後10番目に、付けたしの如くに8-j項を加え、そこで資本財以外はクレジット出来ないとこっそり追加していたのである。もともと工場機械設備などの資本財でもクレジットに問題はなかったものであるので、この条文は、例えて言えば、“況や悪人をや”という表現と受け止められるべきである。更に、資本財をサービスして、クレジット可能というだけでなく月次でも還付迄出来る(従来は年次では還付出来る)としているので、納税者は、資本財以外の小さい仕入れ税の控除不可を、大きな資本財の還付まで認めてくれるならと、目潰しされ、だれも口を発するものが居なかったのである。更にこの還付申請は月次で出来るが繰り越しは出来ない(100%罰金)とか次なる大罠(“況や年次をや”が出来ないのか)を仕掛けていたのである。 ただ、資本財・原料・生産・販売・控除・繰越など意味に幅があるので、税務署により扱いは違っていたようでもある。
これは2000年の改定の付加価値税法の2009年再改定版であるが、この一つの法律だけでも、条文に枝番をもうけたりして、そのペイジ数たるや改定法は旧法の2倍になっている。
そして2012年頃になって追加法令で生産まで行きつかなかった企業は還付税の返戻を求める法令を作っている。企業側に何かそのような悪意のある行動でもあったのであろうか。理解が出来ない。悪意は許さない態度はいいが、犯意・動機なくとも重加で処罰する法令や行政は許されない。

かようなことからの印象で、今回のオムニバス法も膨大過ぎて最初からとっつきにくいものであった。つまりオムニバス法が改定した法律数は79法律と膨大で、そして国会通過時は約800頁に渡っていたのが、その後1、100頁に変わるとか、何回も弄っているという。学者連盟は反対の狼煙を上げたが、その取っ掛かりはこの弄くり様と条文参照番号などの間違いからである。

本来は重要な法律であれば、国民の意見を集め、企業団体、学会、法曹界他、専門家がチェックし、じっくり用語の定義から明確化し法律の内容の是非・方法を討議して社会全体が納得できる法改定のプロセスが必要である。
オムニバス法には高邁な目標は掲げるのはいいが、現状の法改正が、目標達成にはそれだけで良いのか、他に重要なものは漏らしてないか、評価してみると良い。特に税務行政面では更に改革を要する規則や行政姿勢の改善(他にも罠がある)を要する事項は多いはずだ。
これらの法の改定のことは、日本でも言えることあろうが。。。画像は日本の田舎のバスは YouTube 動画から借用したが悪意はない。

« Delfiチョコレートがシンガポールへ | トップページ | インドネシアEV社会へ急進 »

産業・経済人 インドネシア」カテゴリの記事

インドネシア現況」カテゴリの記事

インドネシア文化」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« Delfiチョコレートがシンガポールへ | トップページ | インドネシアEV社会へ急進 »