婦唱夫随のムルダヤ夫人のパーム
インドネシア・コングロ富豪のCCMを率いる富豪のMurdaya Pooは必ず夫婦揃っての富豪であり、それぞれが独立した実業家でもある。だから婦人であっても夫人であってもインドネシアでは成り行きで、一人、監獄生活になることもあろうか。
この夫婦は、それぞれに政界でも活動し又、夫人は仏教界のリードした慈善活動などカルマに生きていると嘗て賞賛したが、今日は冒頭の様な書き出しになった。それは彼女の進めるパームプランテーション事業での事なのである。
パーム事業は他のグループは上場しているが、このグループのPT Hardaya Inti Plantations (HIP)は未だであるので不明部分も多いが、ニュースの幾つかから掻い摘んで見る。HIPグループは主としてスラウエシのBOUL地方が拠点である。北スラウエシ、ゴロンタロの西隣の県である。面積は 22,781ha と近隣7つの農民組合の持つPlazmaプランテーションが4,980haあり、従業員は2,870人の記述がある。1994年事業開始とあるが若干後発と見受けられる。
このBoul地区は未開発先住住民が多くすむ地域であり、事業許可には多くの条件を満たさねばならないが、其処には有力者や軍が暗躍する素地が出てくるような気がする。そしてこうした農民の組合との間の訴訟もあり、且つ2018年には新規開発は3年凍結されることになる訳だ。
実際は、1994年のこの土地への進出自体が、軍、警察、地方自治体の支援を受け、強制的に移転させられた土地を引き継ぐ形であったようだ。先住民族は地区地区の部族毎に共同保有地を管理している。インドネシアでは憲法でも、或いは又基本農業法第5/1960年、国際経済・社会・文化権条約に関する農業改革法第11/2001年に基づいて先住民の土地の権利を認め、保護している。グループが取得したこれらの土地はサゴなど住民の命の綱となる糧であり、継続的紛争の原因となった。
営業許可は1998年になって始めて22,780ヘクタールの土地利用権(HGU)を受け取ったが、HIPはまた、他に5,020ヘクタールの土地に地区のヘッドに賄賂を贈って取得したものがあり、この返還を求めての紛争で、結局彼女は2013年に汚職の罪で32ケ月の禁固刑を受ける羽目になったものだ。
時は流れ先週、第76回全国プレス記念日に際し、HIP社のサポート活動:供ワクチンや環境サービスで貢献したことを感謝され、地区のメディア委員会から褒賞をうけている。これに対し彼女は、このCOVIDの中でも雇用を維持し、民生に貢献しているパームプランテーションのポジティブな認識が必要であり、マスメディアの客観的な報道情報はパーム油産業の存在を維持するために戦略的パートナーシップだとメディアの関与を訴えていた。
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